コンテンツ
ガラパゴス化へ向かうニッポン
ガラパゴス(化)現象 [wikipedia]という言葉は日本で生まれたビジネス用語だ。
進化論におけるガラパゴス諸島の生態系になぞらえた警句である。
その昔、ガラケーについて後輩と話した時に驚いた記憶があるので念のため説明を加えておくが…
スマートフォンしか知らない世代にとってガラケーは何らかの製品名であると勘違いしている人がいるようだ…。
ガラケーとはガラパゴス化した携帯電話という意味であり、日本にしか存在しない独自規格で進化した携帯電話の事です。
ガラパゴス化する事自体が悪いとは言い切れないが、外部との互換性を失い、孤立して取り残されたのち、より良い製品や技術が世界に導入された場合に淘汰されてしまう危険がある。
事実、任天堂やアニメなど日本の独自文化や規格が世界に広がり、シェアを獲得した例もある。
私達はガラパゴスのような進化をクリエイトしてきたからこそ、そこに価値が生まれる事も大いにあるのだ。

そもそも5Gって何…
さすがにそんな当たり前の知識くらいはあります…
そんな方はこの項を読み飛ばしてしまってください。
5Gは [5 generation – Wikipedia] の略で第五世代という意味であり、一般的には第五世代移動通信システムの事を指します。
携帯電話4Gまでの歴史
この記事を読まれている方の中には、1G・2Gの時代を知らないという方も沢山いらっしゃるかもしれません。
全てを体験されている方にとってはきっと懐かしい思い出が色々とあるでしょう。
第一世代 携帯電話の誕生
携帯電話は車載電話から始まりました。そしてそれを肩からさげる形で持ち運べるようになったのが、平野ノラさんがネタにされているアレですね。そしてその後小型化がなされて行きました。
第二世代 データ通信 メール
携帯電話でのデータ通信が可能になり、メールの送受信を携帯電話で行えるようになりました。この時既に片手サイズにまで小型化されていました。PHS・ポケベルの出現はこの頃。
第三世代 インターネット
第二世代のメールもインターネットの一部ではありますが、この時データ通信が高速化して、初めての国際基準となりました。これにより世界中で同じ携帯電話を使って通話が出来るようになりはじめ、データ通信の高速化によりメールだけでなく、携帯電話でインターネットを閲覧する事が出来るようになりました。日本ではiモードが登場。
第四世代 スマホ・動画・アプリ
さらなる新技術により通信速度は高速化し、携帯電話で動画を見たりする事が可能になり、スマートフォンが一般化され、色々なアプリが世に出現していきました。
そして第五世代へ
データ通信がさらに大容量になり高速化され、多数同時接続が進化すると一体私達の生活はどう変わるのか。
きっと、あまり詳しくない人にしてみれば、想像する事も難しいのではないかと思います。
とはいえ心配する必要はありません。
黒電話しかなかった時代に、どこでも電話を持ち運んで通話出来るようになる事を想像していた人が何人居たでしょうか。
電車で移動しながら電話を使って動画を見る、そんな未来を想像出来た人が果たして…
それでは世界でどんな事が出来るようになると言われているのか、現在どんな事が既に実現しているのか、考えてみたいと思います。
5G・6Gで私達の生活はどう変わる?
4Gですら情報過多の社会と言われた時代でした。
世界は情報に溢れかえっており、選別するのが大変だ…
頭が痛くなる気持ちは分かります…でも私達はこれから更に加速する情報化社会において正しい選択をし続けなければなりません。
そして、これからは全てのモノがインターネットに繋がる時代だ、と言われています。
そう…テレビも、冷蔵庫も、洗濯機も、玄関の鍵や時計や靴ですら…
スポーツ観戦
私達はスポーツ観戦をする時、ただそこに映し出された映像を見させられています。
沢山のカメラが現場で撮影している映像を、いま一番いい画が移っているひとつのカメラの映像を現場のディレクターが選び、それが配信されて私達の元に届きます。
この仕組みが進化すると私達は全ての映像を同時に受け取る事が出来るようになるでしょう。
私達がスポーツを観戦しようとする時、どのプレイヤーの映像を見たいか、どんな映像を見たいのかは、私達が選ぶ事が出来るようになるのです。
スポーツ観戦も、コンサートも…
どうしてギターソロが見たかったのに切り替えるんだと文句を言いたくなる事もなければ
ゴールの裏に隠れた素晴らしいディフェンダーの動きを見たかったんだと思えばそこだけを切り取ってみる事が出来る
そんな風に想像したら少しワクワクしませんか?
レジのないコンビニ

2018年シアトルに1号店をオープンしたレジ無しコンビニ「Amazon GO」をご存知ですか?
Amazon GOでは店舗内に設置された大量のカメラが、全てのお客様がどの商品を手に取ったかという事を全て記録し検証確認しています。
そして店舗を出た時に登録してある決済方法により自動的に決済され、通知のメールが届きます。
無人コンビニAmazon GO日本では
日本では春頃から都内ローソン等でセルフ決済などの実験店舗が導入されています。
無人コンビニエンスストアを目指すAmazon GOに対し
ローソンの目指すものは店舗の無人化ではなく無人決済という発表がありました。
(Amazon GOも完全無人化されている訳ではありませんが、双方のプレリリース等から一体何を見据えているのかという事を読み解いたものです)
日本においてコンビニエンスストアは既に地域の防犯に貢献したりするような立場にあり、ライフラインの一部となりつつあります。
そういった観点で考えると、無人化するべきではなく、レジに人が居なくなるだけで十分だ、という考えは誰しもが納得出来るのではないかと思います。
ここでも日本は独自路線のガラパゴス化へ向かっていると言えるのではないでしょうか。
とはいえ日本国内の治安の良さというものは世界に誇れる部分でもあります。
ただ世界と足並みを揃える事が良いとは言い切れません。
私達日本人は独自の文化を持っており、それは本当に素晴らしいユニークさだと世界ではそんな印象を持たれています。
良い所は何なのか、足並みを揃えるべきところはどこなのか、それをしっかりと見極める事が重要ですね。
ナビゲーションの進化と自動運転で世界中の交通渋滞がなくなる?
いままでも渋滞情報や自動車に搭載されたナビゲーションシステムというものは少しずつ進化し続けていました。
インターネットやアプリ等で現在地から目的地へ早く到着する方法を検索するサービスはいくつも生まれています。
それでも、いまの現状から渋滞が一切存在しない世界を想像する事が出来ますか?
5GとIoTが世界を変える
数年前から耳にするようになったIoT、これは [Internet of Things] の略であり、簡単に言えば、前の項でも説明した「モノがインターネットで繋がっている状態」の事を指します。
数年前まで、インターネットに繋がっているモノといえば、パソコンと携帯電話、テレビくらいに限られていましたが、どんどんとあらゆるモノがインターネットに繋がる時代になって来ています。
きっと現在においても、あなたが気付かないうちに毎日知らない所でIoTに既に触れていますし、その恩赦を受け取っているはずです。
そして、全ての車と人がインターネットで繋がっており、収集された情報を適切に、圧倒的な速度で分析・発信出来るようになった時、これまであったナビやいま世界で注目されている自動運転が飛躍的な進化を遂げる時がやってきます。
全ての車がどこにいて、どこへ向かっているのかを知る事が出来、それを正確に分析する事が出来ます。
渋滞している個所をアナウンスする訳では無く、渋滞する可能性がある事前段階を予測し、回避する事が出来るようになります。
そして自動運転が一般化された時、ついにそれがゼロになる時が来るでしょう。
日本の未来を支える20代の皆さんが、20年前の携帯電話は白黒で単音だった時代を知らないように
「車が昔は渋滞の列を作ってたって知ってる?」そんな会話がされるようになるのです。
「そんな事を言っても連休の高速道路の渋滞なんかは無くならないでしょ?」
そういう風に思ってしまう方は、きっとまだちゃんと理解されていないのかもしれません。
間違った認識を持ったまま、乗り遅れて大損してしまう人も居るかもしれませんし、子供達の未来を左右する決断をし損ねるかもしれません。
是非この機会に想像してみてください。
車を売る事を辞めると発表したTOYOTA
自動運転とカーシェアリングがもっと発達すれば自動車は全く売れなくなるという事を予見したTOYOTAは自動車メーカーをやめると発表しました。
TOYOTAは今後、自動車を使ったサービスを提供する会社になる…という事です。
これからの世界では車は所有するものでは無くなり、一部の車好きの人達が趣味として所有するものになるでしょう。
そうなる事によって車税やその他コストはより高くなって行く傾向へ向かう可能性も高いと思われます。
車が買われない世界が加速して多くの人が失業する?
個人で車を所有する時代が終わり、自動車サービスを受ける時代になれば、より全ての自動車が連携出来るようになるでしょう。
地方のタクシー等も、より効率的にユーザーにアクセス出来るようになり、無駄に大量の台数を待機させる必要がなくなれば、もっと適切な料金で利用出来るようになるかもしれません。
駅前に待機している大量のタクシーを見て、待機時間にも企業は大量の人件費を支払っていて、それが全て近い未来には無くなってしまうという事を想像したら、少し怖いと感じてしまう人も居らっしゃるかもしれません。
10年~20年で急激に縮小・無くなる職種
少し前に騒がれたこの話題では、沢山の職種が近い未来に失われると色々な予測がなされました。
とはいえ、それはいま突然起こった事ではありません。
昔から私達の技術は少しずつ進化し、多くの職種が失われて来ました。
そしてその度に新しい職業も生まれました。
電話が発明されて一般化された頃、まだ電話は交換手[wikipedia]の手作業と口頭で行われていましたが、今では電話交換手は自動化され必要ありません。
まだインターネットが未発達だった頃、集金人と呼ばれる立場の人々が色々な企業や団体に沢山いらっしゃいました。
現在は滞納者の支払いなどお仕事は一部に限定されていますが、安全な送金技術や契約に関するルールと法整備が整う事により、必要が無くなる時が来るはずです。
無くならない仕事って何?
そこで私達がすべき事は、未来を予測して無くならない仕事に就く事ではなく、無くなりそうな仕事を辞める事でもありません。
世界的な自動車メーカーであるTOYOTAが活躍し続けられるのは、縮小に向かいそうな自動車市場を見限る事が出来るからではありません。
糸を織物へと織りあげる織機を作って販売していたTOYOTAが、工業の発達に伴い機械メーカーとなり、自動車を作るようになり、今後サービスを提供する会社になると言っているように、柔軟に変化・対応する事が出来たからだいう事です。
企業だけが柔軟に対応しなければならないだけではなく、これからは個々人がそれを考えなければならない時代です。
そのために世の中も少しずつ変わりつつあります。
副業禁止で終身雇用が当たり前だった時代はとっくに終焉し、転職に関する情報は巷に溢れています。
だからこそ、多くの職業が失われるからといって、残るであろう職業を探してそれをやろうと思う思考自体が間違いである、という事を伝えたいのです。
現代の小学生の半分以上は将来的に現在存在しない職業に就くと言われています。
そして結局のところ殆どの職業は将来的になくなってしまうだろうという事です。
大事な事はあなたが柔軟な思考や観察する力を持ち、可能であるなら立場や仕事すら柔軟に変更出来る自分であろうとする事です。
あなたはいつでも柔軟な思考で考えたり、物事を捉えたりする事が出来ているでしょうか?
私達はいま何をすればいいの?

行動や考え方に柔軟性がある人は、常に複数の視点で物事を見ています。
自分の考えは間違っている前提で1度考えてみる事、常に相手の視点ではどのように見えているのか意識している事が大事です。
これは日頃から意識し続ける事が必要です。複数の視点で物事を見続ける事が出来るようになった時、もっとあなたには沢山の選択肢が見えてくるようになるでしょう。
それでは私達は一体どこへ向かうべきか、何を目指すべきなのか
その答えは、全ての人にとって違うものであるし、違うべきであるという事です。
あらゆる自動化がなされどんどん便利になっていく世界の中
個人の可能性にフォーカスする事を積極的に行っていくべきだと思っています。
私は何も凄い事は出来ない、という自分主観の小さな価値観に捕らわれている意識をまず捨てなければいけませんし
畑仕事くらいしかした事がないという人であっても
料理しか出来る事、好きな事がないという人であっても
世界には必ずその情報や経験を求めている人が必ずいて
それらを求めている誰かに簡単に提供できる時代になって行くという事なのです。
これは単に分かりやすく例えただけに過ぎませんが
自分自身にとっては何でもない事でも
他人にとってはお金を払ってでも知りたいと事だ
なんて事は中々気付く事が出来ないだけで身の回りに山ほどあります。
日本人であるという事だけであっても、その文化や歴史、ブランドが世界で認められつつあります。
日本で数十年生きてきて、その価値観を理解している事にすら、誰かにとっては価値があるのです。
私達はそういった認識をきちんと理解して伝えていかなければならないし
そんな未来に向けた教育も必要でしょう。
今回ここには書ききれない色々な話題が沢山ありました。
きっと興味がある方が沢山いらっしゃるでしょうから、しばらくの間こんなトピックについて深堀りして記事を書いていきたいと思っています。
それではまた来週
コメントを残す